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POHNPEI
OCEAN CRUISE

SOKEHS MOUNTAIN

島を見下ろす、岩の峰

絶景と、戦跡と、抵抗の記憶が眠る山へ。

コロニアの港の対岸に、切り立った岩肌を空へ突き上げる山があります。ソケースロック(ポーンドラップ)——「ポンペイのダイヤモンドヘッド」とも呼ばれる、島のシンボルです。

その頂は、ただの展望台ではありません。眼下に広がるリーフの絶景の足元には、日本軍が残した砲台が眠り、100年以上前の抵抗の記憶が刻まれています。ソケースは、ポンペイの自然と歴史が最も濃密に交差する場所です。

THE SUMMIT VIEW

頂からの、ごほうび

登りきった者だけが見られる、島いちばんの絶景。

ソケース山頂で両手を広げるハイカーと、眼下に広がるラグーン
リーフの青が、どこまでも続く。
樹海の向こうに顔を出すソケース岩と、白く砕けるリーフ
垂直に切り立つ、玄武岩の岩壁。
ソケースの尾根から見下ろすコロニアの町と空港
足元には、コロニアの町と港。
頂へ続く緑のトンネルの登山道
頂へは、緑のトンネルを抜けて。

GUNS IN THE JUNGLE

尾根に眠る、戦争の記憶

山頂の絶景の足元に、日本軍が残した大砲が今も静かに眠っています。

苔むした石垣ごしに砲身を伸ばす、ソケースの15cm沿岸砲

第一次世界大戦後、ポンペイは日本の委任統治領となりました。太平洋戦争が始まると、島は南洋防衛の要のひとつとして要塞化されます。日本軍は山頂まで「砲台道路」を切り拓き、この尾根に重い大砲を運び上げました。

ソケースをはじめポンペイには、今も7門の15cm沿岸砲(1門は分解状態)と、2門の12.7cm高射砲が残されています。沿岸砲は海から迫る敵艦を、高射砲は空からの爆撃機を狙うためのもの。ソケースの15cm砲は、もともとランガル島にあったものを戦時中に運び上げたと伝えられています。

1944年、アメリカ海軍の戦艦がポンペイを艦砲射撃し、島は空襲も受けました。しかし上陸戦は行われず、これらの大砲が実戦で火を噴くことはほとんどないまま終戦を迎えます。だからこそ砲身は今も原形をとどめ、ジャングルの緑に抱かれて、あの時代を静かに語り続けているのです。

ソケースの森に残るコンクリートの司令所跡
森に残る司令所跡や貯水タンク。尾根一帯に戦跡が散在します
朽ちて森に還りつつある砲の機構部
朽ちた砲が、ゆっくりと森に還っていきます
雨雲の下、海からそびえるソケース岩——反乱の舞台となった尾根

THE SOKEHS REBELLION

1910年、ソケースの反乱

日本の時代より前、ポンペイはドイツの植民地でした。ドイツ統治は道路建設のための過酷な強制労働と、島の誇りを傷つける体罰を人々に強います。1910年、ついにソケースの人々が蜂起し、ドイツ人官吏を倒しました——ソケースの反乱です。

険しいソケースの山は、蜂起した人々の砦となりました。今も尾根には、当時のポンペイ人の砦跡の石積みが残されています。しかし翌1911年、軍艦を伴って鎮圧に乗り出したドイツにより反乱は制圧され、17名が銃殺刑に。さらにソケースの人々の多くが遠くパラオへ強制移住させられ、土地は取り上げられました。

絶景の裏側にある、この島の痛みの記憶。山を歩くとき、その物語も一緒に心に留めていただけたら——それは、風景をより深いものにしてくれるはずです。

GOOD TO KNOW

登る前に

所要時間

登山口から山頂まで、片道およそ1〜1.5時間。急な斜面もあるため、歩きやすい靴でお越しください。

足もと

雨上がりは道がぬかるみ、岩が滑りやすくなります。トレッキング向きの服装がおすすめです。

ガイドと一緒に

戦跡や砦跡は、知識がないと見過ごしてしまいがち。ガイドがいれば、風景の奥にある物語まで楽しめます。

絶景の、その先の物語へ。

リーフの青、ジャングルの緑、大砲の鉄、砦の石。ソケースには、ポンペイのすべてが詰まっています。

自然と歴史をひとつなぎでご案内できる私たちと、この山を歩いてみませんか。